先日レタスをめくっていたら中に3cmほどのイモムシがいました。
無農薬というわけではなく、普通のスーパーで買ったものだったので驚きましたが、そのまま育ててみることに。
しばらくしたら果たしてその幼虫は蛹になり、立派に小さな蛾へと変身しました。
一体この蛾はなんだったのか?
レタスにつく幼虫にはどんな種類のものがいるのか?
これを機に詳しく調べてみました!
レタスにチョウはつかない!
レタスの中から立派な幼虫が現れたら、まず頭に浮かぶのはキャベツ=モンシロチョウの図式。
もしかしたらチョウになるかもしれない・・・との期待もしてしまいますよね。
しかし、キャベツとレタスは似ているけれどまったく違う植物!
アブラナ科のキャベツと違い、キク科のレタスには基本的にチョウは卵を産み付けません。
レタスに卵を産み付ける主な虫はオオタバコガ、ハスモンヨトウおよびヨトウガ、ウワバカブラヤガなどのヤガ科の蛾です。
それぞれ微妙に模様や特徴は違うものの、ほとんど同じような生態を持つ蛾たち。
では、そのいくつかを写真と共に比較してみましょう。
どんな蛾なのか?
【ハスモンヨトウ・ヨトウガ】
ハスモンヨトウとヨトウガは、名前が似ているが実はまったく別の種。
とはいえ、同じチョウ目ヤガ科でその外見・特徴も酷似しているため一緒に紹介しますね。
上の写真はヨトウガ。
年に2~3回発生するということなので、ほぼ一年中発見の機会アリです。
ヨトウガの「ヨトウ」は漢字で「夜盗」と書くのですが、これは日中は地中や株の下に隠れており、主に葉を食い荒らすのは夜という習性が由来だそうですよ。
このように、普段は隠れているのに加え、成長してくると殺虫剤への抵抗も強くなるのでなかなかに駆除が難しい害虫のようです。
彼らは蛹になるときも地中に潜り、成虫となって地中からでてきます。
なのでもし飼育する場合は土を入れてみると、潜る様子が観察できるかもしれませんね。
(まぁ、そんなことしなくても勝手に虫かごの底でころんと蛹になると思いますがw)
また、ヨトウガはキク科植物であるレタスの他にもアブラナ科(キャベツ・ハクサイ)、マメ科(エンドウ)、アカザ科(ホウレンソウ)、ナス科(ジャガイモ、ピーマン、トマト)、ユリ科(ネギ)、ウリ科(キュウリ)、バラ科(イチゴ)などなど様々な農作物を食する非常に厄介なやつ!
レタス以外でも発見したら第一に疑うべき虫の筆頭であるといえるでしょう。
ハスモンヨトウは、大体ヨトウガと一緒なのですが成虫の翅に褐色のまだら模様があります。
これが「ハスモン=斜紋」の名の由来にもなっているようです。
【オオタバコガ】
オオタバコガはその名の通りタバコにも発生するのだが、同等にレタスでも広く害虫として認識されるヤガ科の蛾のひとつ。
発生は年2~3回で、ヨトウガと同じく地中で蛹になります。
ナス科(タバコ・ホオズキ・ピーマン・トマト)キク科(レタス・サニーレタス)などで被害が報告されていますが、もしかしたらまだまだあるかもしれません。
翅に蛇の鱗みたいな模様があるのが特徴です。
【ウワバ】
前述の蛾たちがレタスの結球部(中心の方)まで食い進むのに対して、ウワバ(上葉)しか食べないのが特徴のウワバたち。
イラクサギンウワバ・ウリキンウワバ・タマナギンウワバなど様々な種類がおり、それぞれ微妙に好みの植物が違うようです。
レタスやキャベツをはじめ、チンゲンサイやコマツナなどの家庭菜園でおなじみの野菜にもよくつくため、目にする機会も多いかもしれませんね。
生活実用シリーズ野菜を病気と害虫から守る本 有機栽培にも対応する人や環境にやさしい病害虫… |
では私が羽化させた蛾はいったい何だったのか?
うちのレタスについていたのは、 以下の写真の個体↓↓↓
翅を広げても全長1~2cmくらいの小さな茶色い蛾。
翅の模様からこれは多分オオタバコガであったと推測されます。
発見時は緑色の幼虫で、虫かごに葉っぱと一緒に入れていたらそのうち以下のような蛹になりました(写真はもう脱皮後ですが^^;)
土などは入れずに、キッチンペーパーを底にしいてその上にレタスをたくさん入れておきました。(古くなったら交換)
蛹になる前の数日は体がぐぐっと縮み色も黒ずんできていたので死んでしまったか!?と焦りましたが、どうやら蛹になるための準備だったようです。
成虫と同じく長さは2cm程、二週間前後で羽化しましたよー。
いかがでしたか?
調べたところ、ヤガ科の蛾が野菜に紛れ込むことが多いようですね。
レタスに青虫がいたとしたらほぼこのヤガ科のなにかの蛾だと思って間違いないでしょう。
かなり雑食のようですからそのまま公園にポイ捨てしても生きると思われますが、せっかくの縁なので飼育してみるのもアリ・・・かな?と思います。
虫嫌いじゃなければですがw
あ、ちなみにキャベツはやはりモンシロチョウが紛れ込んでいる場合も多いみたいですよ^^
スーパーで買ってきた野菜についていた青虫が可愛かったので飼うことにしました。子どもと一緒に毎日見ていたのですが、急に野菜を食べなくなったり黒ずんだりしたので、死んでしまったのかと思って焦りました。
急いで情報を探しましたが、なかなか「ガ」になる青虫ちゃんについて詳しく成長過程がわかるものがなく、やっとこちらで必要な情報を得ることができました。おかげで安心して最後まで飼育することができ、感謝しております。
コメントありがとうございます!
蛹になった時は不安ですよね・・・!
私も当時は「蛹になりきれなくてもう中で死んでしまっているのではないか?」と何度も心配になりました。
お役に立ててよかったです^^
この寒い時期に、1週間ほど前に買ったサニーレタスから芋虫が。
冷蔵庫でも生きていた模様。体長は1.5センチ程ですがどのくらいの日数で蛾になりますかね?
放しても寒いから直ぐに死んじゃうかなと悩んでます。
高知なんですけど。
コメントありがとうございます。
返信が遅くなり申し訳ありませんでした。
ヤガ科の仲間は、寒さの厳しい高山地帯で育つ野菜に紛れ込んだりしているような虫なので寒さには強いです。
一般的に3~8度といわれる冷蔵庫の野菜室でも生き延びていたのが何よりの証拠ですね^^;
なので、外に放しても問題はありませんよ!
芋虫の期間は気温や生育状況によっても変動しますが1~3週間ほど。
蛹から成虫になるまでの期間は1週間から2週間ほどだそうです。
ご参考になれば幸いです^^
スーパーマーケットで買ったレタスについていたイモムシに「あおちゃん」と名付けて育てていました。今日の朝起きてみると、立派な蛾になっていました。レタスをモリモリ食べていた時は、とてもきれいな緑色になりました。あんなにきれいな緑色から蛹になると茶色になるんですね。
雨が降っていて寒いので、可哀そうな気がしましたが、ベランダから外にだしました。元気に飛んで行きました。さようなら、あおちゃん。元気でね。
「あおちゃん」を育てた過程でとても参考になりました。ありがとうございました。
はじめまして(^^)
ウチも2週間くらい前、リーフレタスに小さな青虫くんがいて、
それからお世話をしています。
(因みに私も⬆の方と同じ高知なんです(^_^;))
毎日あげる葉っぱをもりもり食べて、大きくなってきたはいいけど、
これからどうしたらよいか分からず、こちらにたどり着きました。
寒さは大丈夫かとか、蛹になるのに、何か柱みたいなものがいるのかと心配してましたが、このままでもちゃんと蛹になると聞いて、おかげ様でほっとひと安心です。
本当にありがとうございました(^-^)
ローズレタスを洗ってたら水に浮いてる緑の芋虫を発見!溺死したかと思ってキッチンペーパーの上に乗せて傍にレタスを置いてたら、動きだしてモリモリ食べだしたので育ててみました。いっぱい食べていっぱあウンチして… 今朝、見たら葉っぱの隙間で繭みたいな膜をはっていて透けて見えるので覗くと中でピクピク動いています。これは蛹になろうとしてるのでしょうか?蛾になるのなら家の中で羽ばたくとなのでできれば野外に放ちたいのですが、酷暑だし干からびそうで悩み中・・・どれくらいで蛾になるのでしょうか?