シャキッとした千切りを身につけたい!

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年の瀬の大掃除と同じく、台所でも一年の感謝の気持ちを込めて、まな板(我が家は木の板)の反りや汚れを鉋掛けして平らにし、包丁を念入りに研ぎました。

すっすっと摩擦のない音で軽やかに動く包丁は気持ちがいい!お料理がぐっと楽しくなります。

大根サラダの出番が多いこの季節、大根の千切りもより細く仕上がって、自己満足したりして。

 

しかし、硬い大根や人参などはそれでいいのですが、キャベツの千切りはどうも苦手で…。

この包丁がよく切れる時にキャベツの千切りも上達したい!と思いその方法について詳しく調べてみました。

 

線維の方向は関係あるの!?

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まずは繊維の方向について調べてみました。

大根や人参など、生のサラダで食べる時、意識するのが繊維の向きです。

養分を運ぶことを考えると野菜の繊維は根の方から葉の方へ向かっているので、たいていのものは畑にある姿勢にしてあげた下から上に繊維は走っていますよね。

キャベツのように葉脈が葉元から広がっている葉野菜は放射状に近かったり、玉ねぎのように丸みのあるものは繊維もその丸みに添って曲がっていたりはしますが、大くくりにすると根元から葉の先端に向かって繊維は走っています。

 

その繊維に沿った方向で切るとシャキシャキ歯ごたえが残りますのでサラダなどに適します。

逆に繊維を断ち切る方向(つまり大根や人参なんかでは輪切りになる方向)では細胞がつぶれてしんなりしやすくなるので、煮ものや汁ものなど味を染み込ませるお料理はこちらで。

ただ、同じ大根サラダでもあえて繊維を断ち切る方向の千切り、つまり輪切りにしたものを更に千切りにして、しんなりしたものに鰹節とマヨネーズ、そこにちょっとお醤油を垂らして、、、等というアレンジを加えてもバリエーションが広がっていいかもしれません^^

 

ちなみに、玉ねぎや生姜のような辛みや香りの強いものは、繊維を断ち切る方向に切ることで辛みを適度に落とし(切った後に水へさらすことも忘れずに)、生姜はより香りを引き出すようです。

究極なものは白髪ねぎ。お好みの長さにぶつ切りにしたものを、繊維方向に中心まで切り込みを入れて切り開き、この重ねたものを繊維方向に細く刻む。これが見栄えよくできたらお料理上級者になれそうです!

なにはともあれ、シャキッとさせたければ繊維の方向は要チェックですね!

 

【各野菜の繊維の向き・図解】

繊維2

 

繊維以外のポイントは!?

 

では、繊維の方向以外にはどんなポイントがあるのでしょうか。

そこでとっても参考になったのが、日経新聞2012年8月4日の『暮らしの知恵』欄に掲載の記事「キャベツの千切り おいしくシャキッとさせるコツ」というもの。

千切りが大の苦手な記者の方が色々なプロに教わった方法を実践しておられます。

これを参考にポイントをしぼると、

 

1.よく切れる包丁を使うこと…なるべく刃渡りが大きい方がいい

2.切る時のキャベツの葉の扱い方…2~3枚の葉を芯を抜いてから方向をそろえて丸め、手に収まるサイズにすること

3.冷水にさらす温度と時間…2~5℃の水に1分さらす

 

1の包丁の切れは当然ですね。

細さへの影響もですが、切れが悪いと断面が押しつぶしたようにギザギザになって、見るからにシャキッとなりません。

2の葉を丸める作業は普段からやっていましたが、我が家では芯まで食べるので抜いていなかった。

確かに芯を抜くとぎゅっと詰めて巻けるので、切る時も安定しますね、なるほど。

そして3の冷水にさらすですが、思いのほか短時間でいいことに驚きました!

この記事では1分・3分・5分の3通りの長さでそれぞれ温度2℃・5℃・10℃の9パターンを試しておられたのですが、2℃と5℃の水に1分さらしたものが他よりもシャキシャキしたようです。

10℃で3分でも同じ食感だったようですが、長時間水にさらすと水溶性の栄養分が抜けるとはごもっとも。

時間の長さよりも、冷水にということが大切みたいですね。

 

▼水による栄養素流出、キャベツの栄養価についての記事はこちら▼

ビタミン豊富!キャベツの栄養素を逃がさないベストな調理法とは?

 

ここでは丸める際に葉先の重ねが薄くなる部分は、葉をずらすことで対処していましたが、私は葉先1/3くらいを切り落として、丸める時のなかに入れ込んでしまいます。

 

千切りのわかりやすい動画を、味の素の“レシピ大百科”のページで見つけましたので参考になさってください。→こちら

 

逃げ道にこんな手も

 

それでも千切りは苦手で…という方向けに、この頃は優れモノの道具があれこれ出ているようですよ。

千切り用の便利グッズは大きく分けて3タイプ。

 

・スライサータイプ

・ピーラータイプ

・電動式の機械タイプ

 

スライサータイプはおろし金の進化系で、早くから目にしましたが、何と画期的な!と思いませんでしたか?

それが今や半分に切ったキャベツ片手にさっさと千切りができてしまうピーラータイプがあって、人の知恵と技にあらためて脱帽です。

値段は100均のものから機械タイプは1万円以上するものもあり、ぴんきりです。

 
  

 

 

道具は極力増やしたくない、という気持ちも、ピーラーくらいなら…と揺らぎつつ。

いや、それでは腕が上がらないと、切れ味のよい包丁を前に思う新年でした。

 

 

 

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